多くの人がまだネックレスやブレスレットを身に着けている一方で、ファッショントレンドの先端を行く人々はすでに「ピアスやボディピアス」に夢中になっています。
近年、SNSでの拡散、セレブの影響、自己表現ニーズ、そして「自分へのご褒美」消費の高まりによって、ボディピアスはサブカルチャーの反逆的シンボルから、徐々にメインストリームのファッション表現へと進化しました。特に欧米では、アイブロウピアス、ノーズリング、リップピアスなどが「ファッションの三種の神器」として若者の間で定着しています。
国内ではまだ非常にニッチで、ほとんど注目されないピアス系アクセサリー。しかし欧米市場では、ピアスはタトゥーやネイルと同じくらい一般的で、「キラキラした」ノーズピアスやリップピアスは若者がこぞって購入する人気アイテムとなっています。

現在、こうした「ピアス美学」のブームがTikTokで巻き起こっています。
ピアスアクセサリー、TikTokで数百億ビュー
TikTok上で「#piercing」に関連する動画の総再生回数は 5788億回以上、関連動画数は220万本を突破。#bodypiercing(ボディピアス)、#piercingjewelry(ピアスジュエリー)、#earrings(イヤリング)、#noserings(ノーズリング)、#labret(リップピアス)なども高い注目を集めています。

これらの動画は、自分のピアス姿を披露したり、実際の施術シーンや装着に使う便利ツールを紹介したものが多く、その新鮮さや強いビジュアルインパクトから高い再生数や完読率を誇ります。
例えば、あるTikTok投稿者がノーズリングを装着する短い動画を公開したところ、再生回数は1000万回を超え、23万件以上の「いいね」を獲得。コメント欄では「このツール欲しい!」「どこで買えるの?」といった購入意欲を示す声が相次ぎました。結果、この動画だけで千件以上の注文を獲得し、同商品は米国TikTokで累計1万件を超える売上を記録しました。
TikTokで“ノーズリング”が月商100万元突破
TikTok米国市場のファッション小物カテゴリで、馬蹄型の宝石付きノーズリングが急成長。直近28日間で 5259件販売、売上7.88万ドル(約560万円) を達成しました。
このノーズリングは直径8mm、両端にジルコニア宝石をあしらい、316L医療用ステンレスで安全性と耐食性を確保。鼻だけでなく、耳軟骨やリップなど複数の部位に装着可能です。さらに装着補助ツール付きで利便性を強調。累計販売数は 1万件超、総売上100万元以上 に達しました。

販売経路の82%がインフルエンサー動画経由という点からも、SNSドリブンで爆発的に売れていることが分かります。
ニッチ市場でも巨大な成長ポテンシャル
市場調査によると、2024年の世界ボディピアスジュエリー市場規模は 79.83億ドル、年平均成長率は5.3%。その中心はやはり欧米です。
参入ポイントと注意点
文化・嗜好の違いを理解
- 米国:個性・ファッション性重視。パンク・ボヘミアン・ミニマルなど幅広いスタイル。
- 欧州:デザイン性+快適性。幾何学的なリップピアスやシンプルな金属系が好まれる。
安全素材が必須
- 316Lステンレス、チタン、純金・純銀など低アレルギー素材が標準。
法規制・認証に対応
- EU:REACH規制、重金属検査、ニッケル溶出テスト。
- 米国:ASTM F2999認証(化学・機械安全)。
SNSマーケティング必須
- TikTok・Instagram・YouTubeなどで装着体験をシェアするユーザーUGCが爆発力を発揮。
まとめ
ピアス系アクセサリーは小さなニッチ市場に見えますが、独自の魅力で特定ユーザー層をしっかり捉え、SNSの波に乗って大衆に受け入れられつつあります。
さらに、Amazonでも「piercing jewelry」で検索すると 4万件以上の商品 がヒット。ピアス、ノーズリング、リップピアスに加え、施術ツールやアフターケア用品も人気。これらをセット販売することで客単価アップの余地も十分あります。
Z世代が消費主力になった今、ピアスアクセサリーは確実に伸びる「ブルーオーシャン市場」。競争もまだ激化していないため、発想力のあるセラーには大きなチャンスが広がっています。


お問い合わせ…